”企業の持続的成長につなげる” 不動産戦略とは
大鏡CREマネジメント研究所 フォーシーズンズセミナー vol.6 が 5月29日(水)沖縄県立博物館・美術館(1F 美術館講座室)にて開催され、沖縄県内企業様(27社)に参加いただきました。
第1部「データで読み解く 沖縄の不動産市況と企業の不動産戦略」
キーワードは「遊休不動産」と「低利用不動産」。
第1部では、経営コンサルタントで不動産エコノミストの第一人者である 吉崎誠二氏を講師に迎え、最新データを使った全国と沖縄の不動産市況解説や、全国で土地・建物を所有する法人の状況について、不動産を活用した経営安定化戦略 などについて講演いただきました。
右肩上がりの沖縄県の地価
沖縄県の地価公示増減率を見てみると、住宅地・商業地ともに、2014年以降上昇が続いています。
都道府県別 地価公示増減率(住宅地)ランキングでは、沖縄が全国1位となっており、
この傾向はしばらく続くのではないかと予想されます。
不動産を「持たない」経営から「持つ」経営へ
2000年代前半は、不動産を「持たない」経営が多く、持たざる経営、合理的な経営が行われていたと想定されます。
しかし この4,5年では「持つ」経営へと変化してきており、その中で、遊休不動産・低利用地の活用が進んできています。
日本の国土の14%を所有する「法人」
わが国の企業不動産の資産規模推計データによると、国土面積の14%が法人所有不動産であることがわかります。
そして近年では、特に中堅企業・中小企業の新規土地取得(投資)が増加傾向にあり、そうした背景から 土地所有法人数がグッと増加しています。
インフレ対応の「収入源」
不動産戦略を考えるときに以下の点がベースとなります。
- 企業業績、財務状況の見直し
- 事業のライフサイクル(変化に伴うフレキシブルさ)
- 今後必要となる不動産の分析
- 売上における固定部分の割合
- 経済や不動産のマーケット状況
こうした点を押さえていても、経済状況によっては インフレが進む場合もあります。
そんなインフレ対応としても、所有不動産による賃料などの収入源があれば 経営を安定化させ、持続維持が可能なのです。
パートナー企業選びが大切
最後に、CRE戦略のパートナー選びについて。
企業の不動産戦略は、”今すぐ” でないことが多いので、普段から 長期的にパートナーシップを結んでおくことが大切です。
いざ 必要に迫られた際に、単純な「売り・買い」ではないので、財務状況などを含めた経営的な戦略を常日頃からわかっておいてもらう必要があるからです。
また、不動産流通専業ではなく、総合的な不動産アドバイスができるかどうか、も必要です。
そしてポイントは、「個人(担当者)」ではなく「企業」で選ぶということ。
その企業が関わった事例はどうか(専門性) や、ずっと存続していける力のある企業なのかどうか(企業力)。
長期パートナーになるべく、経験値が多く、30年先も存続している企業なのかどうか、が大切です。
第2部「パネルディスカッション」吉崎誠二氏 × 大鏡建設 波平 正弓
第2部は、吉崎誠二氏と大鏡CREマネジメント研究所 波平(大鏡建設)によるパネルディスカッション。
第1部で 企業の不動産戦略ついて学んだ後は、実際にこれまで大鏡建設が手掛けたCREマネジメント事例をご紹介しながらのディスカッションです。
大鏡建設が手掛けた CREマネジメントの事例をいくつか ご紹介しました。
今回も、実際の写真(CRE導入前・導入後など)を交えながら、
- 依頼内容
- 問題点・課題点
- 提案内容(問題点・課題点をふまえ どのような提案を行ったか)
- CREマネジメント組み立て図
- 結果、どのような効果がでたのか
という 5つのポイントで波平より説明させていただき、吉崎誠二氏には不動産エコノミストの目線からコメントをいただきながらのディスカッションです。
参加企業の皆様からは、具体的な質問なども多く声をあげていただき、有意義なディスカッションとなりました。
参加者全員に事例集プレゼント
今回は、参加いただいた方皆様に、大鏡CREがこれまで手掛けた実例をまとめた事例集をプレゼントさせていただきました。
様々な活用パターンでご紹介していますので、自社の不動産状況に合わせて、参考にしていただければと思います。
その他 大鏡CREマネジメント研究所の概要・取り組みのご紹介
最後に、大鏡CREの取り組みについてのご案内させていただき、
どのようなフローで、どのようなデータをもとにマネジメントしていくのか、
その企業のどこを「企業価値」として見出していくのか、をご説明させていただきました。
参加企業様からの声(アンケートより抜粋)
参加企業様に回答いただいたアンケートでは、
「当社も不動産を所有しており、運用について今後の計画の参考になると思った」
「遊休地活用、低利用地活用が参考になった。」
「講師の分析と事例発表が具体的で 理解することができた」
「那覇市周辺のCRE事情が知れて為になった。」
「多種多様なCRE実例が良かった」
「会社で不動産を経営するにあたり全体の内容が少し理解できた事、具体的な話も良かった。」
「トータル的に取り組んでいることに感心しました。」
などのご感想をいただきました。ありがとうございました!
また、
参加企業様の興味関心がある事 をおたずねしたところ、
・自社不動産の有効活用について(社宅・倉庫・民泊・事務所移転・賃貸マンションなど)
・不動産を使って財務内容の改善・向上
・人材確保対策(事業規模の拡大・福利厚生の充実・その他)
といった点に関心が集まっている企業様が多かったです。
皆様 お忙しい中、ご参加いただきまして誠にありがとうございました!
次回 フォーシーズンセミナー開催について
次回の大鏡CREマネジメント研究所 フォーシーズンセミナー vol.7 は以下で予定しております。
■ 大鏡CREマネジメント研究所 フォーシーズンセミナー vol.7
日時:2019年8月下旬(予定)
場所:沖縄県立博物館・美術館(1F 美術館講座室)予定
内容等 くわしくは 大鏡CREマネジメント研究所webサイトのほか、公式facebook、公式twitter でご案内させていただきます。
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