今月のTOPICSデータ
「価格は上昇の一方で成約件数は伸び悩み。沖縄県中古マンション市場の今」
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
・ 沖縄県中古マンション成約状況
・ 沖縄県中古マンション新規登録状況
・ 沖縄県中古マンション在庫状況
Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
今月のトピックス
「価格は上昇の一方で成約件数は伸び悩み。沖縄県中古マンション市場の今」
沖縄県の中古マンション市場では、価格上昇が続いています。今回は、東日本レインズが提供している「月例マーケットウォッチ」の中古マンション成約状況・新規登録・在庫データをもとに、沖縄県中古マンション市場の現在地を見ていきます。
なお、沖縄県は首都圏と比較すると市場規模が小さいため、月ごとの数値変動が大きく出やすい傾向があります。本記事では単月の動きだけではなく、中長期的な推移を中心に分析します。
■成約㎡単価は上昇基調。一方で、成約件数は横ばい傾向
成約㎡単価は上昇基調。一方で、成約件数は横ばい傾向
■成約平米単価の推移

(東日本レインズ「月例マーケットウォッチ」より作成)
2018年頃は40万円/㎡前後で推移していた成約単価は、2025年以降は50万円/㎡台となっています。2026年4月には53.47万円/㎡となり、2018年と比較すると大きく上昇していることが分かります。
次に成約件数を見ていきましょう。
■成約件数の推移

価格上昇と比較すると、成約件数はそこまで大きく伸びているわけではありません。
成約件数の12ヶ月移動平均を見ると、2019年以降は月あたり30件前後(成約登録件数)を中心に推移しており、2024年にやや上昇したものの、その後は再び横ばい傾向となっています。
つまり、価格は上がっているが、取引量が急拡大しているわけではないという状況です。市場全体として活況感はあるものの、取引件数ベースでは落ち着いた動きとも言えます。
■在庫件数は大きく増加
■在庫件数の推移

■在庫件数の推移

さらに注目したいのが、在庫件数の増加です。2018年4月時点では135件だった在庫件数は、2026年4月には515件まで増加しています。約3.8倍という大幅な増加です。
また、在庫㎡単価も同時に上昇しており、2018年4月時点は43.1万円/㎡でしたが、2026年4月では65.9万円/㎡にまで上昇しました。これは、高値で売り出される物件が市場に積み上がっている状況と見ることもできます。
■“売りたい価格”と“売れる価格”に差も
■価格乖離率の推移

中古マンション市場では、新規登録価格に対して実際の成約価格がどの程度乖離しているかを見ることで、市場の需給バランスを読み取ることができます。
沖縄県の中古マンション市場では、価格乖離率(成約価格÷新規登録価格−1)は長期的にマイナス圏で推移していますが、近年はその幅が拡大しています。
2019〜2023年頃は移動平均でマイナス8〜10%程度だった乖離率は、2024年以降はマイナス12〜14%前後まで拡大しています。
これは、売主側の価格上昇期待に対して、買主側が慎重になっている可能性を示しています。
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
■沖縄県中古マンション成約状況
出典:(公財)東日本不動産流通機構
<成約件数>
<平均成約㎡単価>

■沖縄県 中古マンション新規登録状況
<新規登録件数>

<平均新規登録㎡単価>

<対新規登録成約率>
※当月成約件数÷当月新規登録件数

<成約価格と新規登録価格の差(㎡単価)>
※新規登録価格ー成約価格

■沖縄県 中古マンション在庫状況
<在庫件数>

<平均在庫㎡単価>

<対前月在庫成約率>
※当月成約件数÷前月在庫件数

<成約価格と在庫価格の差(㎡単価)>
※在庫価格ー成約価格

Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
■沖縄県貸家着工戸数
出典:国土交通省

■まとめ
沖縄県の中古マンション市場では、価格上昇が続く一方で、成約件数は横ばい圏で推移しています。在庫件数の増加や売り出し価格の上昇を見ると、市場は依然として強気ムードにありますが、実際の成約価格との差も広がりつつあります。
今後は単純な値上がり相場というよりも、「どの物件が選ばれるのか」がより重要になる局面に入っていきそうです。
※本レポートは不動産に関して参考となる情報の提供を目的としています。
本レポートはあくまでも過去の情報であり将来の市場環境や不動産に関する投資の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません
※本レポートに掲載している情報に関しては、万全を期しておりますが、その正確性を保証するものではありません。