「株式市場と不動産期待利回りの関係性」DKY不動産レポートvol.13

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「株式市場と不動産期待利回りの関係性」DKY不動産レポートvol.13

今月のTOPICSデータ
株式市場と不動産期待利回りの関係性

定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート

・ 沖縄県中古マンション成約状況
・ 沖縄県 中古マンション新規登録状況
・ 沖縄県 中古マンション在庫状況

Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数

今月のトピックス
株式市場と不動産期待利回りの関係性

東京ワンルームの期待利回りが初めて4.0%を下回る

このほど一般財団法人日本不動産研究所から「第47回不動産投資家調査(2022年10月現在)」が発表されました。

不動産投資に関連する企業は、現在の不動産市況についてどのように見ているのでしょうか?
今回は、東京のプロパティ別の期待利回りの結果の考察から、那覇市の不動産市況の今後を予測していきたいと思います。

まずは、賃貸住宅の期待利回りですが、東京城南エリアのワンルームタイプの期待利回りは、前回調査(2022年4月)から0.1ポイント低下の3.9%で、調査開始以来、初めて4%を切りました。

東京の賃貸住宅では、期待利回りの低下が続いており、賃貸住宅の投資熱が高まっていることがよく分かります。

同様に、ロジスティクスも下落が続いています。
コロナ禍によって、ECの成長が更に加速、ロジスティクスの重要性が高まり、期待利回りも低下しています。

コロナ禍といえば、テレワークの浸透で都心オフィスの空室率が高まっていることは皆様もご存じかもしれませんが、オフィスの期待利回りも実は低下を続けています。

都心のオフィス優良物件に対する投資家からの投資熱は高く、経済回復に従ってオフィス需要も高まり、空室率、賃料とも改善に向かうことが期待されているようです。

一方で、商業施設やホテルの期待利回りはコロナ禍で若干上昇していました。
しかし、ホテルに関しては、今回の調査で低下に転じており、経済の回復、インバウンドの回復とともに、ホテルへの投資も元に戻りつつあると言えるかもしれません。

ここでプロパティ別の期待利回りの推移をTOPIXと比較してみましょう。

「不動産投資家調査」は、毎年4月10月に実施されますので、TOPIXは同月末の数値をグラフに採用しました。

それぞれ相関係数と算出すると、-0.89~-0.91とどれも負の相関がみられました。
TOPIXが上昇する局面では、不動産投資家が想定する期待利回りは低下傾向にあるということが言えます。

つまり、株価、さらに大きく言えば経済状況と不動産市況は密接に関係していることが、データからも見ることが出来ます。

■投資家から見た那覇市のホテル投資

次に那覇市では賃貸住宅のキャップレートのデータがありませんので、ホテル期待利回りについて見ていきましょう。

コロナ禍前までは、5.2%で札幌や名古屋と同水準で推移していました。

しかし、コロナ後は上昇し、5.5%で横ばいの状態となっています。
ただ、今回(2022年10月調査)で東京、京都、福岡、札幌、仙台などが下落しており、ホテル需要も回復の兆しが出てきました。

那覇市でも、今後期待利回りの低下が考えられます。
経済の回復、ホテル需要の回復により、沖縄の不動産市況にも一定の好影響が見込まれます。

定点観測データ

Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート

■沖縄県中古マンション成約状況

■沖縄県 中古マンション新規登録状況

■沖縄県 中古マンション在庫状況

Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数

■沖縄県貸家着工戸数


※本レポートは不動産に関して参考となる情報の提供を目的としています。
本レポートはあくまでも過去の情報であり将来の市場環境や不動産に関する投資の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません
※本レポートに掲載している情報に関しては、万全を期しておりますが、その正確性を保証するものではありません。

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