今月のTOPICSデータ
「現場の温度感から見る沖縄県の賃貸予測」
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
・ 沖縄県中古マンション成約状況
・ 沖縄県中古マンション新規登録状況
・ 沖縄県中古マンション在庫状況
Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
今月のトピックス
「現場の温度感から見る沖縄県の賃貸予測」
沖縄県内の賃貸市場は、ここ数年「好調」と表現されることが多くありました。
実際、不動産DI調査を見ると、共同住宅賃料は4期連続で過去最高水準を更新しており、数字だけを見れば堅調な市場に映っています。
■沖縄県不動産市場DI(共同住宅賃貸の動向)
■沖縄県年収倍率の推移

(公益社団法人 沖縄県不動産鑑定士協会「沖縄県不動産市場DI レポート」より作成)
上のグラフは「沖縄県不動産市場DIレポート」です。この「DI値」とは、Diffusion Index(ディフュージョン・インデックス)の略で、現況や先行きの見通し等において、定性的な判断を指標として集約加工した指数です。 本調査における DI は、沖縄県内の不動産業者に対するアンケート結果をまとめたもので、いわば、最前線の不動産会社が感じている「実感」を数値化したものと言えます。
しかし、直近の調査結果を丁寧に読み解くと、これまでとは少し異なる“温度感の変化”が見えてきます。
まず青色で示された賃料動向です。2025年11月時点の共同住宅賃料は県内全体で+23.3Pと引き続きプラスを維持していますが、前回調査(+29.0P)からは5.7P低下しました。賃料は上昇しているものの、「上昇の勢い」には明確な落ち着きが見られ始めています。
一方で、さらに注目すべきなのがオレンジ色で示した稼働率DIの動きです。共同住宅稼働率は前回の+3.7Pから▲3.2Pとマイナスに転じました。賃料が上昇する局面において、稼働率が同時に下がるという状況には注目する必要がありそうです。
DI調査は、単なる価格水準ではなく、現場の事業者が感じている「実感」を数値化したものです。今回の結果は、賃料は依然として下落しておらず、全体としては高い水準を保っている一方、稼働面では慎重な見方が広がっていることを示唆しています。実際、半年後の見通しでも賃料はプラス予測が維持されているものの、稼働率は引き続きマイナスが見込まれています。
この背景には、いくつかの要因が考えられます。建築費の高止まりにより新築賃料が押し上げられている一方で、供給の増加や物件の選別が進み、借り手側の選択眼がより厳しくなっている可能性があります。「賃料が高くても埋まる物件」と「そうでない物件」の差が、これまで以上に明確になりつつあると言えるでしょう。
■まとめ
今回の調査結果は、今回の調査結果は、あくまでも現場の温度感を示したものであり、実際に賃料がどのように変化しているかは、引き続き注目していく必要があります。
また、本結果から現在の沖縄の賃貸市場が悪化するということを示唆しているわけではありません。ただ、「どの物件でも同じように成立する時代」が変化しつつあると言えます。数字の裏にある温度感を冷静に読み取り、市況を理解した上で判断することが、これからの賃貸経営において何より重要になっていくと言えるでしょう。
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
■沖縄県中古マンション成約状況
出典:(公財)東日本不動産流通機構
<成約件数>

<平均成約㎡単価>

■沖縄県 中古マンション新規登録状況
<新規登録件数>

<平均新規登録㎡単価>

<対新規登録成約率>
※当月成約件数÷当月新規登録件数

<成約価格と新規登録価格の差(㎡単価)>
※新規登録価格ー成約価格

■沖縄県 中古マンション在庫状況
<在庫件数>

<平均在庫㎡単価>

<対前月在庫成約率>
※当月成約件数÷前月在庫件数

<成約価格と在庫価格の差(㎡単価)>
※在庫価格ー成約価格

Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
■沖縄県貸家着工戸数
出典:国土交通省

※本レポートは不動産に関して参考となる情報の提供を目的としています。
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