今月のTOPICSデータ
「沖縄県の転入者動向から読み解く『多様化する賃貸住宅需要』」
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
・ 沖縄県中古マンション成約状況
・ 沖縄県中古マンション新規登録状況
・ 沖縄県中古マンション在庫状況
Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
今月のトピックス
「沖縄県の転入者動向から読み解く『多様化する賃貸住宅需要』」
■転入者数は賃貸住宅需要を支える重要な指標
5月のレポートでは沖縄県の「人口=沖縄県に住んでいる人」の構造についてお伝えしました(アドレス貼り付け)。今回は、賃貸住宅経営において、もうひとつ重要な指標である「転入者数=外から入ってくる人」についてのデータを見ていきましょう。
転入者数は、賃貸住宅需要を下支えする要素のひとつです。それにはいくつかの要因があります。まず、転入してくる人は新たに住まいを必要とするケースが多く、その際には賃貸住宅を選ぶ割合が高くなります。特に新たな就職や進学、結婚、転勤といったライフイベントに伴って移動するケースでは、すぐに入居できる賃貸住宅が選ばれやすくなります。さらに、転入者はライフステージの変化が生じやすい時期にあるため、住まいにも柔軟性を求める傾向があります。たとえば、結婚・出産・転勤などの変化に合わせて住み替えがしやすい賃貸住宅は、こうしたニーズに適しています。
沖縄県内で増加する地域ごとの転入者数
■沖縄県の転入者数の推移(人)

(総務省統計局「住民基本台帳人口移動報告」より作成。以下同様。)
2024年の沖縄県への転入者数は、27,990人でした。では、県外から来た方は沖縄県のどこに転入しているのでしょうか?
■県外からの転入者数と人口における割合

(総務省統計局「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和6年1月1日現在)」より作成)
こちらの表は、市町村別の県外からの転入者数(2024年1月〜12月)と人口(2025年1月1日現在)を示したものです。転入者数が最も多かったのは那覇市で7,315人でした。また、各市町村の人口に対する転入者割合を算出すると、竹富町では人口の約1割が新たに県外から転入していることがわかります。竹富町では、住居不足も課題となっており、今後の住宅供給体制が求められます。
賃貸住宅需要を左右する「年齢構成の特徴」
次に、年齢別で転入者数をみていきましょう。
■年齢別 沖縄県の転入者数の割合

上のグラフは、沖縄県と全国の年齢別の転入者数の割合を示したものです。沖縄県も全国も、就職・進学期にあたる20代の転入が最も多く、3〜4割を占めています。これは、大学などへの就学、または、就職先を求めて移動してくる人が多いことを示しており、若年層向けの賃貸需要が一定水準で存在していることがわかります。
また、全国と比べて、沖縄は35歳以上の転入割合が高めになっています。UターンやIターンをするケースで、「移住」こうした中高年層は、比較的安定した職業や家族帯同での転居が多く、広めの賃貸住宅(ファミリー向け・長期入居志向)へのニーズが生まれやすいと考えられます。
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
■沖縄県中古マンション成約状況
出典:(公財)東日本不動産流通機構
<成約件数>

<平均成約㎡単価>

■沖縄県 中古マンション新規登録状況
<新規登録件数>

<平均新規登録㎡単価>

<対新規登録成約率>
※当月成約件数÷当月新規登録件数

<成約価格と新規登録価格の差(㎡単価)>
※新規登録価格ー成約価格

■沖縄県 中古マンション在庫状況
<在庫件数>

<平均在庫㎡単価>

<対前月在庫成約率>
※当月成約件数÷前月在庫件数

<成約価格と在庫価格の差(㎡単価)>
※在庫価格ー成約価格

Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
■沖縄県貸家着工戸数
出典:国土交通省

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