「2023年に向けた経済動向と不動産市況」セミナーを開催致しました。
2022年12月15日、第15回 大鏡CREセミナーを開催いたしました。
年末の忙しい中ご参加していただきまして感謝申し上げます。
第1部 吉崎誠二氏「2023年に向けた経済動向と不動産市況」
第1部のポイント
・2022年の振り返りと変革点の分析(22年に何が変わったのか?)
・2023年の全国と沖縄の不動産市況予測
・2023年の為替相場、金利、物価の状況予測
・2023年からのビジネストレンド解説
第1部では、「2023年に向けた経済動向と不動産市況」をタイトルとし、地価の見通し、マンション市況から見る不動産市況、世界が注目する米国の住宅市況を軸に講演をしていただきました。
そもそも、「なぜ不動産市況にはサイクルがあるのか」という視点から、地価動向推移のグラフを用いてわかりやすく解説。
地価の動きのとして、上昇時も下落時も商業地から住宅地の順番が見受けられる事や、その上昇下落の幅が商業地の方が大きい傾向にあること。
地域別にみると東京(首都圏)から変動が始まり、大都市(大阪・名古屋)から地方圏(福岡・札幌等)という順番があること。
また、2006年付近にあった通称ミニバブルで見られた急上・急下落と、その後の長期的な不動産好景気の違いについては、背景として投資家心理が関係していることなど、不動産市況の動向と傾向の読み取り方など興味深い話を聞くことができました。
マンション価格では、ここ10年で東京は1.8倍くらい価格が上がっており、東京の年収倍率は約12倍のところ、沖縄では年収倍率が10倍を超える勢いであり(7~8倍というのが一般的)東京の年収倍率と比較すると価格上昇が大きいとし
「金利と不動産価格の関係では金利が上がれば不動産価格は下がります、これは投資物件に関しては必ず下がると言えます。
金利が低いから金額が高くても購入する事がマンション価格が上がっている大きな要素になっていると考えられます。」と語りました。
また、日本の政策金利については
「政策金利が上がるというよりも、金融緩和、低金利誘導政策をやめるとなった時にとたんに金利があがり、金利が上がるという事は価格が下がるという状況が待っている」
ところが、現状は需要不足にもかかわらず、物価上昇により企業は価格を上げざるを得ない状況について説明しました。
アメリカの金利についても触れ、「2023年の春ごろに上昇する見通しがついている。」とし、今後のアメリカと日本の関係性から、株価と円高の可能性についても解説しました。
2022年の振り返りとして日本でのオフィスの戻り率、ビジネストレンドの流れも解説し、2023年の見通しは、「前半晴れのち曇り、ちょっと雲がでてきたかな。とうところ、いろんな仕掛けはできる限り早めにという事をお勧めします。」と第一部を締めくくりました。
第2部 失敗しない「企業の不動産見直し戦略」の方法
大鏡建設 × 吉崎先生 パネルディスカッション
沖縄県の都市計画と企業が求める事業用不動産
第2部では、公示価格や基準地価の推移、建築費の高騰、土地の選定、CREの事業事例をパネルディスカッション形式で紹介しました。
建築費の高騰については、見積している最中に原材料の価格高騰の影響を受けて金額が上がることがあるという現状にも触れ、設備投資を行うタイミングを見極めるのが必要と語りました。
また、沖縄県の土地利用に関し、企業が建築できる用途地域は割合として少ないということを説明。
その為、一般公開されている情報で企業が欲しい情報が出てくるのはほぼほぼ少ないというのが現状とし、一般公開されていない水面下の情報を収集していく必要性があるとしました。
我々大鏡CREでは、水面下の情報を取得する体制を整えることにより、企業様が求める事業用不動産情報を扱うようにしております。
都市計画により用途地域を定めたのが約48年前、それ以前の建物が既存不適格になっている場合建替えすることができません。
土地を探し(購入か借地かの検討も含め)、資金計画、建築計画を行い、いざ移転となるまで年単位の時間が必要となってしまいます。
その為事前に自社不動産の見えない課題や老朽化をチェックし不動産戦略と不動産の最適化を視野に入れた経営計画を今回を機に考えられていただければとしました。
大鏡CREが考える「企業における不動産の最適化」
我々が精査や見直しを行う際にポイントとしていることは次の事です。
『企業が目指している経営計画に適している場所や広さか?』
(売上拡大、人材確保、業務拡大など)
ポイントを念頭に置き、様々な視点から分析し最適化を検討、提案を致します。
●現状、本業に適しているか?(老朽化)
●効率的に使用できているか?(手狭・集約)
●従業員駐車場は確保されているか?・・・・・etc
効率的に業務を行えるような配置を行うため、現事務所を可能な範囲で拝見させていただき復元をしながら同線の考え方などを調査ヒアリングしていきます。
以上の内容を踏まえて6つの事例を紹介させていただきました。
大鏡CREマネジメントについて
事務所の移転や新規出店などは、(業種にもよりますが)頻繁に行うことではないため、判断に迷う企業様も少なくありません。
さらに建築を伴う土地探しとなると専門知識がどうしても必要にならざるを得ません。
そこで、我々大鏡CREマネジメントが企業様の現状把握から一緒に行うことにより、より良い提案をさせていただきたいと考えております。
通常、建築会社は建築、不動産会社は不動産に精通してはいますが、お互いの業務には不透明なことが往々にしてあります。
大鏡CREマネジメントはそこに着目し、不動産と建築、経営・財務の3つの視点からアプローチしたスキームを組み立てることを強みとしています。
アプローチの一つとして、リアルな予算感を掴んでいただくため、必要に応じて事業の使用面積の復元を行い、財務状況の把握などを行っていきます。
図は大枠のフローの流れになります、不動産、建築、経営・経済の3つの視点から見た各ステップを一連でまとめています。
企業の事業展望を聞きながら不動産を購入か賃貸かを資金計画ベースで比較しベストな選択肢はどれか方向性を決めていきます。
事業の組み立てと並行しながら不動産情報の収集や提案を行い、移転先が決まると資金計画に沿う設計を行い最終プランを完成させ、銀行と借入相談などを行い移転事業の最終段階へ進めていきます。
講師紹介
不動産エコノミスト
吉崎 誠二
Seiji Yoshizaki
社団法人
住宅・不動産総合研究所 理事長
全国主要新聞(全国紙・地方紙)、テレビ局、ラジオ局などのメディア、各種団体・協会 等の主催セミナーで不動産市況・住宅購入・不動産投資・土地活用、その他不動産・住宅に関する様々な講演を行っております。
【ポッドキャストで配信中!】
ラジオNIKKEI 帯番組「吉崎誠二の5時から”誠”論」
(毎週月~水曜日17:00~17:50)
ラジオNIKKEI レギュラー番組「吉崎誠二のWarm Up 830」
(月曜日8:30~)