今月のTOPICSデータ
「沖縄県貸家着工戸数減少の背景にある工事費の高騰」
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
・ 沖縄県中古マンション成約状況
・ 沖縄県 中古マンション新規登録状況
・ 沖縄県 中古マンション在庫状況
Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
今月のトピックス
沖縄県貸家着工戸数減少の背景にある工事費の高騰
■沖縄県の貸家着工戸数過5000戸を切る
沖縄県は他の都道府県と異なり、貸家着工戸数のシェアが最も高いのが特徴的です。
しかし、住宅着工戸数の70%近くを占めていた貸家も2019年頃からシェアを落とし、2021年は46%までにシェアを縮小しました。
一方で、注文住宅などの持家や分譲住宅がシェアを伸ばしました。
戸数で見ると貸家着工戸数は減少しており、2021年の貸家着工戸数は、遡及可能な1988年以降で最も少ない4,399戸でした。
一方で、沖縄県の分譲住宅の数は年々増加傾向となっています。
貸家着工戸数激減の背景には何があるのでしょうか?
■止まらない工事予定費の高騰
図表3)建築主別 貸家1戸あたりの工事予定額(沖縄県)
住宅着工統計は、建築確認申請の提出に基づいており、その際に申請された「工事予定額」もおいても統計が公表されています。
左のグラフは、建築主別に、工事予定額の総額を戸数で割って算出された「貸家1戸あたりの工事予定額」の推移です。
これを見ると、建築主が会社の場合も、個人の場合でも、2019年頃から急激に上昇しているのが分かります。建築資材や原油価格の高騰などの影響が大きいと見らます。
図表4)貸家1戸あたりの工事予定額(沖縄県・全国)2018年=100
この価格上昇は沖縄県で顕著であると言えます。
2018年の工事予定額を100とした場合の推移を見ると、全国よりも高い水準であるのが分かります。
しかし、工事予定額の上昇よりも更に深刻な影響があると考えられるのは、金利上昇です。
現在は、まだ、欧米ほどの大きな利上げに踏み切っていない日本ですが、今後、金利が上昇することになれば、支払い総額にも大きく関わってきます。
金利と建築資材高騰のダブルパンチとなると、建築総額や利回りにも大きな影響となってしまうでしょう。
定点観測データ
Ⅰ 沖縄中古マンション流通レポート
■沖縄県中古マンション成約状況
■沖縄県 中古マンション新規登録状況
■沖縄県 中古マンション在庫状況
Ⅱ 沖縄県住宅着工戸数
※本レポートは不動産に関して参考となる情報の提供を目的としています。 本レポートはあくまでも過去の情報であり将来の市場環境や不動産に関する投資の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません ※本レポートに掲載している情報に関しては、万全を期しておりますが、その正確性を保証するものではありません。 |