【企業が本業に使う以外のキャッシュを生む不動産をもつメリット】
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企業が所有する不動産は4つに大別されます。
1つは、コアつまり事業の中核となる必ず必要な不動産と、2つ目はノンコアつまり本業(事業)とはあまり関係のない不動産です。さらに、それらは、キャッシュを生むものと生まないものに分けられます。
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キャッシュを生むコア不動産は、本社支社ビル、工場、店舗などです。キャッシュを生まないコア不動産は、例えば、社宅、福利厚生施設などです。 またノンコア不動産でキャッシュを生む代表的なものは賃貸住宅、賃貸ビル、月極駐車場などです。キャッシュを生まないノンコア不動産は、遊休不動産ということになります。
キャッシュを生まないノンコア不動産、主に遊休地ですが、これは遊休地不動産が融資の担保に入っているかどうかにもよりますが、将来使うかどうかを判断して、売却あるいは何らかの活用をすることを考えるといいでしょう。
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一方、キャッシュを生むノンコア不動産を所有することは様々なメリットがあります。以下、その説明をします。
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CRE戦略を考えるときには、
①経営の視点
②財務の視点
③不動産の視点
の3つのアプローチが必要であると何度かこの連載の中で述べましたが、中小企業(オーナー企業)のCRE戦略においては、②の財務の視点の中でも「借り入れ担保状況」が関係してきます。また、オーナー企業の場合は、これらに加えて、事業承継、あるいは相続の視点も重要なポイントになります。
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特に相続は大きな問題です。中小企業のオーナーの中には、資産の大半を企業名義にしている例は多く見られ、兄弟、跡を継がない子供への財産分与が問題となります。こうした時に、企業が所有する不動産の中でノンコアな不動産、つまり事業そのものでは使っていない不動産の中でキャッシュを生んでいるものを売却すると、財産分与の際に、事業そのものには影響が少なく、分与がスムーズにいく例も多いようです。
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また、創業から30年くらい経つと、時流が大きく変化しており、どんな企業でも「事業内容の転換」や「新規事業の創設」が求められます。また、地方都市に根を張る企業が順調に成長を続け、エリア内で一定のシェアを獲得すると、都市部への進出、あるいは企業の買収などを行います。こうした転換、新設、拡大といった際の資金源となるのも所有する不動産かもしれません。
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例えば、賃貸用として賃料収入を得ている不動産を手放して、資金を創って事業拡大のために充てることもできます。また、企業が郊外に広い敷地面積を所有しており、その中にオフィスビルもしくは工場などがあるが、使っていない部分も多いような場合は、一部を売却して、事業転換拡大や相続のための資金にするということも考えられます。 このような場合は、将来使うかどうか?売却するとBSはどうなるのか?今は売り時か?担保に入っていないか?という先に述べた①~③の視点を総合して判断することが重要です。かなりの専門性が必要なので、①~③のすべてに精通する専門家(担当者)に相談するといいでしょう。
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このように、企業にとってキャッシュを生むノンコア不動産を上手く活用することは、企業にとって最も重要なことである、「企業の永続性」のための再投資に活用することができます。また、これは事業承継、そして相続の際に起こるかもしれない企業存続のリスクに備えることにもなります。
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